ダイエットの考え方

『理想的なダイエット』とは・・・??

よくこのような質問をされることがあります。
『これを食べれば痩せるって方法ありますか?』とか、『これをやればダイエットが成功する方法は?』とかいろいろ・・・

結論から言うと、100人いれば100人分の食事や生活スタイルの特徴があるので、その人に合ったダイエット方法も100通りあります。
そのため、『これが正解!』という方法はありません。

ですが、いかなる人を相手にするとしても共通の考え方はあります。
それは、ダイエット方法として、食事(摂取)と運動(消費)、大まかに言えばこの2つしか方法はないということです。

摂取と消費のコントロール

健康な人を対象として作成された、『日本人の食事摂取基準2015年版』でも同じように以下の通り述べられています。
『エネルギー収支バランスは、エネルギー摂取量 - エネルギー消費量と定義される。そしてその結果が体重(体格)の変化である。』
と記載されています。
つまりは、単純に摂取量が消費量を上回れば体重が増え、逆に消費量が摂取量を上回れば体重が減るというように、天秤のような考え方になります。
その摂取と消費をどうコントロールするか、というのがポイントになりますが、理想は摂取量を減らしつつ(=食事制限)消費量も増やす(=運動)ことが理想的と言えます。
エネルギー収支バランス

「日本人の食事摂取基準(2015年版) のポイント」より抜粋

その理由は、食事だけで減らした場合それだけでは筋肉量が増えないので、基礎代謝(生命維持だけに消費されるエネルギー量)は下がりやすいというデメリットがあるからです。
筋肉はそもそも、筋肉の素になるタンパク質がきちんと摂取されている状態で、なおかつ筋肉への負荷が加わらなければ増えることはありません。
その為、ダイエットを考える時には痩せやすい体質作り、体重が増えにくい身体づくりをすることも大切なポイントになり、運動はその身体づくりでは欠かせない要素になるということです。

逆に、消費(運動)だけを増やすとなると、毎日その運動だけでエネルギーコントロールをすることになり、続けられるかどうかが問題になります。
例えば、100キロカロリーを毎日コントロールしようと考えた時、運動としてウォーキング(速歩)をしようとすると、毎日およそ30分は歩かなければならない計算になります。
そのぐらいなら何とか出来る範囲かもしれませんが、例えば200キロカロリーなら1時間のウォーキングとなります。
これでは、果たして毎日続けられるか・・・。
家事や仕事がある中で、いかにその時間を確保するのかという点もダイエットをする際には考えなければならないポイントになります。
その為、『運動だけでやろう!』と決めても途中で挫折することが多いはずです。

運動と食事のバランスをコントロール

これらのことから『食事と運動』、できればこの両方やることが理想ですが、必ずしも『食事:運動 = 1:1』でなければならない訳ではありません。
つまり、1日200キロカロリーのコントロールのうち、150キロカロリーを食事、残り50キロカロリーを運動でコントロールするというやり方でも良いのです。
あるいは、同じ200キロカロリーのコントロールでも、1週間のうち5日は食事で、残り2日は運動でコントロールする、という頻度の割合で決めてもいいと思います。
200kiro
これは200キロカロリーを運動と食事で分けたグラフです。
例えとして、200キロカロリーの内50キロカロリーを運動で、残りの150キロカロリーの食事制限を1日の3食で分けてみました。
1度に150キロカロリーと考えるより、3食に分けて1食50キロカロリーです。
50キロカロリーというと・・・
鯛の握り1貫です。絹ごし豆腐約100gです。カントリーマアム1枚です。
これなら継続して出来そうですよね!

この割合こそ、自分の生活状況やコントロールのしやすさ、続けやすさということを考えて、ご自身で決めていいのです。
食事と運動、そのコントロールの内訳を決める上では、まずご自身の今の食事量、生活状況などを見つめ直して、どこに摂取量を減らせる(消費量を増やせる)ポイントがあるかを探るところから、始めてみてはいかがでしょうか。