サルコペニア症候群とは・・・

進行性および全身性の骨格筋量および骨格筋力の低下を特徴とする症候群である。
筋肉量の低下を必須項目とし、筋力または身体能力の低下のいずれかが当てはまればサルコペニアと診断される。

サルコペニアは、1989年に「加齢による筋肉量減少」を意味する用語として提唱された。
サルコペニアは造語で、サルコ(sarco)は「肉・筋肉」、ペニア(penia)は「減少・消失」の意。
当初は骨格筋肉量の減少を定義としていたが、徐々に筋力低下、機能低下も含まれるようになった。
上述の定義はEuropean Working Group on Sarcopenia in Older People(以下「EWGSOP」)のものであり、身体機能障害、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)低下、死のリスクを伴う包括的な内容も含まれる。

同年のヨーロッパ静脈経腸栄養学会(以下「ESPEN」)のコンセンサス論文では筋肉量減少と筋力低下を認める状態を、the Society of Sarcopenia,Cachexia and Wasting Disorders(以下「SCWD」)では筋肉量減少と身体機能低下を認める状態をサルコペニアと定義している。
以上のように、サルコペニアの定義は現状では確定されたものはない。

現段階での各学会の定義をまとめると、狭義では筋肉量減少のみが、広義では筋力低下や身体機能低下が含まれたものが「サルコペニア」と呼ばれている。
サルコペニアを「加齢による」筋力低下・筋肉量低下とした場合、それ以外の要因の筋力低下・筋肉量低下をミオペニアと呼ぶことがある。

また、加齢による「筋肉量減少」をサルコペニア、加齢による「筋力低下」をダイナペニアと定義する論文もある。
ミオペニア、ダイナペニアともに各々においても定義が異なることがある。
(※上記はウィキペディアより抜粋しました。)

筋力の低下

人間のカラダは30歳以降、筋の密度の低下、筋横断面積の減少が明らかになっています。
加齢に伴う、筋委縮は身体の不活動が始まると、徐々に筋線維の選択的な脱神経が起こってきます。
要は、筋肉は神経によって動かされていますが、「この筋肉と神経は普段使われていないから、結合している部分を切っちゃえ!」という具合になります。
特に筋肉の中でも速筋線維と言われている、転倒予防の時に働く筋肉などが顕著に減少していきます。
研究のデータでは、40歳から年に0.5%ずつ減少し、65歳以降には減少率が増大され、最終的に80歳までに30%から40%低下がみられるといわれています。
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単純に、100㎏のバーベルでスクワットをしていた人は、しっかりと鍛えていないと、最後には30㎏前後で精一杯になっちゃう訳です。
これは、『低下率が凄い・・・』というよりも、筋トレマニアなら、かなりのショックです。
かなり精神的に落ち込みます・・・。

姿勢のタイプと筋肉・関節バランス

筋力の低下から考えられる姿勢のタイプと筋肉・関節バランス以下のケースが多いです。

□ 背中が丸まり肩が前方へ出る ⇒ 中部・下部僧帽筋の機能低下
□ 頚部が肩よりも前方にでる ⇒ 下部頸椎・上部胸椎は歪む
□ 肩がすくむ、なで肩になる ⇒ 広背筋の機能低下

こういった症状の殆どが、筋肉の働きが悪いときに起こります。

とくに重力の力に対抗するための筋肉「抗重力筋」を鍛えていくとこにより、姿勢は改善されます。
ですから、ここ最近では「スクワット」が多くのメディアでも取り上げています。
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加齢による筋力低下・筋肉量低下以外の「ミオペニア」

筋力低下・筋肉量低下は誰にでも起こり得る症状であるということです。
筋肉は活動させていないと「すぐサボる」ということです。
カラダは、歴史的に見ると「飢餓」の状況が多かったので、常に「省エネ」になろうとします。
食物が大量にある時代は、ここ数十年です。その「飢餓」に耐えられるようにカラダは進化してきた訳です。
そして時代は、「デスクワーク」に変化し活動量も、激減しています。
誰にでも筋力・筋量低下は起こり得ます。

スクワットは全身のトレーニング

フィットネスクラブなどに置いてあるトレーニングマシンで、「バーバルを担いでスクワット」と同じ効果を出そうとすると、代用するマシンの数は、10台を超えます。
「スクワット」の代わりは「スクワット」でしかないと言っても過言ではありません。
マシンでは代用しにくいです。何故なら、「重りを脊柱で支える」「支えながら下半身を動かす」「グラつかないようにバランスを取る」など全身を使って、一つの「動作」をするからです。
そして、人間の動作の基本、「立つ」を訓練することが、「歩く」「走る」などの、動作の応用に結びつくからです。