『朝ごはん、ちゃんと食べてます?』
何かのCMで流れそうなフレーズですよね。
今にも母親の『朝ごはん、食べていきなさ~い!』と声が聞こえてきそうです。
今回はそんな『朝ごはん』に注目したいと思います。

朝ごはんを食べないと太る?

雑誌やダイエット特集などでも出てきますよね!
最近の調査では、朝ごはんを欠食、もしくは食べていない人の割合が高くなっていると言われています。
特に、20歳代の男女が最も朝食を食べていない率が高く、男性で約3割、女性では約2割の人が朝食を抜いてしまっていると言われています。
この調査で、『朝時間がない』『寝ていたい』『ダイエットのため』など理由はありますが、『朝食を抜くとカラダには良くない』『本当は食べたほうがいい』と分かっていながらも、朝食を抜いてしまっているというケースがかなり多かったということです。

では、『朝食を抜くと太りやすくなる』と言うのは本当なのでしょうか?

 太ると言われる理由

・体内時計が正常に動かない
このことによりしっかりと代謝が行われなかったり、内臓や脳が正常の働きができなくなってしまうことにより太りやすくなると言われています。
・朝食を抜くと昼食・夕食で食べ過ぎてしまう
昼食時や夕食時に急に血糖値を上昇してしまうことで、肥満を引き起こしてしまうことも考えられます。
空腹の時間が長ければ長いほど、次に食べるものをできるだけ体脂肪に変えようとする働きがあるといわれていることが原因だと言われています。

『栄養をカラダに蓄えやすい状態 = 太りやすくなる状態』だということです。

朝ごはんを食べると痩せる?

実はこれもダイエット特集などで取り上げられることもあるテーマです。
朝食には以下のような重要な役割があります。
・1日の生活リズムを作る
・睡眠により低下した体温を上昇させ、カラダを温め基礎代謝を上げる
・昼食、間食の食べ過ぎを抑える
・エネルギーを補給して集中力を上げる
・水分を補給して、カラダに潤いを与える
朝食を食べると胃腸が活発に動き出します。
その効果で眠っていたカラダが動き出し、睡眠中に低下した体温を上げてくれます。
体温を高く維持するために体内のエネルギーが消費されるので、体温が高くなることは『基礎代謝』が上がることにつながります。
『基礎代謝を上げる=燃えやすいカラダ』ですから、『朝食を食べること=太りにくい体質』につながると言えるのです。

矛盾は正解!

ここ数年の研究により、朝食を抜く生活は、冠状動脈心疾患を増加させることがわかったそうです。
これは飢餓状態(空腹が長い状態)が続くことにより、心臓の拡張および収縮時における血圧を上昇させ、血中インスリン濃度、悪玉コレステロール値を増加させ、善玉コレステロールの血中濃度を低下させることが原因だと言われています。
そして、全米医療栄養学誌は『体重を落とすために朝食を食べたほうがいいとか、反対に朝食を抜きなさいとかいうアドバイスは、減量(ダイエット)には全く役立たない。』という結論を出しています。

確かに、ダイエットという方面から見ると朝ごはんを抜いて、痩せたとか太ったなど矛盾に感じますよね。

ドイツの大学の研究者による研究では、朝食をしっかりとる人は、朝食を少しだけ食べる人や全く食べない人に比べて、1日の総摂取カロリーを多く摂取することはあっても、決して少なくなることはないということが分かったとの発表もあります。
朝食をたくさん食べたにも関わらず、昼食と夕食は減ることがなく、他の人と同じだけ食べていたということです。

また、アメリカの国立管理によるデータだと、ダイエットに成功した78%の人は朝食を摂取していたが、残りの22%は朝食抜きでもダイエットに成功したと発表しています。
必ずしも、『朝食を抜くと太る』ということが正しいとは言えないと指摘しました。

さらに、こちらも朝食のカロリー摂取量は、1日の総カロリーの増減と関係があると言っています。
その関係は、太り過ぎの人と標準体重の人と同じ結果で、仮に「朝食を抜くと痩せる」とするならば、現在の体重に関係なく、効果が現れるとしています。

このことからも結局は、『痩せる=摂取カロリーと消費カロリーのバランス』なので、朝食を食べる食べないに関係なく、1日のトータルの摂取カロリーをコントロールしなければ痩せないということです。

痩せる痩せないかという話ではなく、朝食を取るか取らないかという話にすると朝食をとることで、カラダには大きなメリットもあります。
朝食を摂取することにより、カラダは活動を始め、脳は活性化します。
集中力の維持など、空腹状態ではできないカラダの作用があります。
朝から元気に活動行うために、バナナなどの果物、ヨーグルトなどの乳製品、野菜ジュースなどが消化が早く、すぐにエネルギーに変わるのでおすすめです。
コンビニなどで買う場合は、パン・おにぎりだけといった単品を買わないようにして、野菜ジュースやヨーグルトなども一緒に食べるようにしてみてください。